高齢者の介護に必要なメンタルケア

高齢者を介護するうえで必要になるのがメンタルケアです。日常生活で必要なことを身体的に介護するだけでなく、高齢者の精神的な支えにもなれるようなことが理想的な介護です。高齢者のメンタルケアをするうえで知っておいた方が良いのが、高齢者の心理的変化です。高齢者には多くの人に共通して見られる心理的な変化があり、こうした高齢者特有の心理を理解しておけば、介護をするときにも何かと役立ちます。高齢者の心理的な変化として多いのが、若いころよりも物事の考え方が固定してしまうことです。自分の意見に頑固に固執することが多くなるのも高齢者によく見られる心理的な変化ですが、脳の機能の衰えによる理解力の低下が、自分の意見を変えない性格の原因になっている場合もあります。

高齢者によく見られる心理的な変化としては、他人に対して厳しくなることも挙げられます。若い頃は優しかった人でも他人に対して厳しくなることがありますが、若い頃から他人に厳しかった人は、年をとることでさらに他人を許せなくなります。他人に対して厳しくなるのは、自分の考えに固執することと関係があるといわれており、自分の考えが間違っていると認めたくないことから、他人に対して厳しい態度で接してしまうことも高齢者にはよくあることです。このようなタイプの高齢者を介護する場合には、こちらも同じような厳しい態度で接するより、高齢者特有の心理を考慮して寛容に接した方が最適です。